住宅取得の際に掛かる諸経費とは? その1.住宅ローン
誰でも、住宅取得に掛かる総予算はなるべく少なくしたいものですよね。
・できるだけ安い土地を探す
・建物の面積調整や素材を見直す
これらの事に目が向きがちです。
でも、どこの住宅会社で建てても必ず必要になってくる費用があります。
それが『諸経費』と言われるものです。
今回は住宅ローンの諸経費について詳しく説明していきます。
住宅ローンに掛かる諸経費
☑保証料
住宅ローンに掛かる諸経費のなかで一番金額が大きい経費です。
また、保証料は誰しもが同じ額ではありませんので注意が必要です。
現代は、住宅ローンを借りる際に連帯保証人は必要なく、【保証会社】が連帯保証人となります。
借主(以下、債務者)の返済が滞った時に、一旦、保証会社が債務者の代わりに金融機関へ返済してくれるというシステムです。
債務者と保証会社が保証契約を結ぶ際に掛かる費用が【保証料】と呼ばれます。
この保証料は
・金融機関
・借入額や返済期間
・住宅ローン商品
によって変わります。
場合によっては100万円を超えることもあります。
◎一定額以上保証料が上がらない
◎公務員の方は保証料が掛からない
◎保証料の要らない住宅ローン(フラット35)
など住宅ローンだけでも様々です。
保証料だけをとってみても、住宅ローン選びはとても大切なのです。
☑団体信用生命保険料
住宅ローンの債務者が返済期間中に死亡または高度障害状態になったときなどに
その保険金で住宅ローンの残高が完済される保険です。
万が一、事故や病気で返済が困難になった時に保険金でローンを返済するというものです。
ずっと健康でいられることが理想ですが、
何かあった時の備えとして保険に入っておくと安心につながります。
がんや三大疾病に対応した保険もありますので
より手厚い保険に入ることも可能です。
※金融機関と提携した保険になりますので、保険の詳しい内容は金融機関にご相談ください。
☑火災保険料(その他災害対策の保険)
金融機関は債務者に融資する代償として、土地・建物を担保に設定します。
担保となった建物には、借入期間と同じ期間、保険を掛けることが義務付けられます。
債務者の立場で言っても、返済が終わっていない状態で火事になり
住宅が無くなってしまっては大問題ですよね。
火災保険には、近隣のお家に燃え移ってしまった場合に備える保証だったり
地震、風災、水災、家財に掛ける保証など多様な保険が存在します。
保証が手厚いほど保険金は高くなりますが
大切なお家を守るための保険は
建てる前からしっかりと内容を検討しておくことが重要です。
☑つなぎ融資
注文住宅の場合、着工金、中間金、完成金と出来高で工事代金を請求する住宅会社が多いと思います。
土地購入からだと、土地を購入する時点で大きなお金が必要になってくる場合も出てきます。
『建物が完成していないのに、融資が受けられるの?』
と思う方もいらっしゃると思います。
住宅が完成する前に融資を受けることを可能にするのがつなぎ融資なのです。
つなぎ融資を利用している間は、住宅ローンの返済は発生しませんが、利用の際は注意が必要です。
このつなぎ融資は建物が完成するまでの間の融資(※住宅ローンとは別の融資)になるため
つなぎ融資独自の手数料が掛かります。
住宅ローンよりも金利が高いため、つなぎ融資期間が長いと、手数料だけでも数十万になる可能性もあります。
特に、土地代金を融資してもらうと、建物完成までのつなぎ期間が長くなります。
住宅会社の比較時に、着工までの打ち合わせ期間や、
着工から完成までの期間を聞いておくのも大切です。
つなぎ融資ではなく住宅ローンを分割融資している金融機関もございますので
できるだけ諸費用を押さえたい方は金融機関調べを念入りに行うことをお勧めします。
※ネット銀行ではつなぎ融資が無い場合がありますのでご注意ください。
☑融資事務手数料
融資を実行してもらう際に、事務手続きに対して発生する費用です。
事務手数料は金融機関で異なります。
借入額に対して算出する【定率型】と
借入額に関わらず手数料が一定な【定額型】があります。
事務手数料がローンに組み込める住宅ローンもあれば
自己資金で賄う必要がある住宅ローンもあります。
手数料は住宅ローンのパンフレットに記載されている場合が多いので、
『いきなり窓口相談はちょっと気が引ける』
という方は、パンフレットをご覧になることから始めても良いかもしれません。
いかがでしたでしょうか?
上記で紹介した4項目は住宅ローン諸経費の代表的なラインナップです。
弊社へローンのご相談に来ていただいた時には
住宅ローンの諸経費でだいたい150万~200万はみておいてください。と申し上げております。
実際は借入金額で変わりますが、保証料だけでも100万近く掛かることがあります。
総予算における住宅ローン経費のウエイトはかなりの割合なので
これから家づくりを始める方のご参考になれば幸いです。
次回は登記や建築確認申請などの経費について詳しくお話ししていきます。